学力向上へ寺子屋 中高校生、住民が“先生”


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地域の中高生や大人たちから勉強を教えてもらう子どもたち=3日、うるま市の具志川公民館

 【うるま】地域の子どもたちの学習の習慣化と学力向上を図ろうと、うるま市の具志川公民館で、中高校生や地域の大人が講師となる寺子屋の取り組みが行われている。

毎年夏休みに全学年を対象に開校しているが、4月の学力テストを前に、ことしは初めて新6年生を対象に春休みも実施した。8日間の日程を終えた3日、閉校式を行った。
 寺子屋の取り組みはこれまでも断続的に続いていたが、6年前から定着した。午前9時から3時間、夏休みは各自、宿題を持ってきて「自問学習」をしている。
 ことし初めて実施した春休みの寺子屋では、新6年生の子どもたちが宿題や過去の学力テストの問題に取り組んだ。学習で使うプリントは具志川小学校の教員らが提供し、寺子屋の運営費は区で賄っている。
 寺子屋では、ストップウオッチを持った高江洲朝美区長の合図で100マス計算も行い、集中力向上にも取り組んだ。
 山城凛瑞さん(11)は「ここに来たら教えてくれる人がいるので、勉強がスムーズに進む。毎日来て勉強したいと思う人が自然と多い」と充実感を語った。地域の後輩たちに勉強を教えた安慶名信龍さん(16)=具志川高校2年=は「教えることで自分も勉強になる」と語った。
 高江洲区長は「子どもたちの生活習慣を正して、学力をより伸ばしていきたい」と話した。