観光情報 一体的に 「恩納文化センター」23日開館


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 【恩納】図書の貸し出しや観光情報の提供を行う村立の「恩納村文化情報センター」(宮城利旭館長)の開館を23日に控え、恩納村仲泊の同センターでは村民ボランティアの協力も得ながら図書の陳列などの準備作業を着々と進めている。図書の貸し出しを行う施設は恩納村で初めて。

 恩納村博物館と建物が内部でつながっており、センターの開館に伴って博物館の入場料は無料になる。建物は3階建て。1階に観光情報フロア、2階に図書情報フロア、3階に飲食可能な展望台がある。
 観光情報フロアには、村内約250の観光スポットや地域の情報を提供する端末が設置されている。興味のあるスポットを選択すると、その人に合わせた観光ルートを提示したり、関連する収蔵図書や博物館の収蔵品を自動で薦めたりする県内初のシステムを利用した「フィールドナビ」を導入している。
 他にも一般の人が本島北部の歴史スポットなどで撮影した写真を集積、公開するシステム「キオクボード」など、地域と一体となって観光情報を積み上げていく。
 同センターの呉屋美奈子司書は「恩納村は万座毛だけじゃないということを発信していきたい。観光客だけでなく、地元の人も地域について新たな発見ができる」と期待を寄せる。
 図書情報フロアは約11万冊を所蔵する。東シナ海が一望できる読書カウンターや、読み聞かせやワークショップに使える個室を備えている。
 開館に向け図書一冊一冊に透明な保護カバーを貼り付けていた村民ボランティアの40代の女性は「業者としてセンターに出入りしていて、職員が準備で忙しそうにしているのを見ていた。村民は図書の貸し出し施設を待ち望んでいる」と話していた。

観光スポットを紹介し、個人の興味に合わせて観光ルートを提供するシステム「フィールドナビ」=7日、恩納村仲泊の恩納村文化情報センター
23日に恩納村博物館に隣接して開館する「恩納村文化情報センター」