琉球新報社 
剛柔流８段で国際空手武道連盟のヨーロッパ本部長を務める在仏２９年の大城善栄さん（６１）がこのほど、フランス空手連盟より功労勲章を受けた。連盟はフランスのスポーツ省の公認団体。
２３万人いるといわれる連盟会員の中で、この勲章を受けるのは特に連盟の発展に寄与した人物のみ。これまでに１５人しか授与されておらず大城さんはその一人となった。
これまでスポーツ空手が中心のフランスの中で沖縄伝統空手を伝え続けたこと、そしてフランスにとどまらずヨーロッパ各地に積極的に伝えたことが認められて受章につながった。
大城さんは「空手は護身術だと考えている。その精神を伝えるためスポーツ空手ではない沖縄伝統空手をフランス・パリを中心に指導を行いつつ、空手そのものの在り方も研究してきた。その姿勢が評価されたことは大変うれしく思う」と語った。
大城さんはフランスの剛柔流責任者としてスポーツ省公認の段位審査員の一人でもある。勲章授与式はことしの初め、連盟主催の高段者の会合で行われた。
（大城洋子通信員）
