幅広く連携後押し 知事、台湾副大臣と確認


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会談する翁長雄志知事(左)と台湾政府経済部の沈栄津常務次長=20日、台北市の台湾政府経済部

 【台北=新垣和也】台湾を訪れている翁長雄志知事は20日、台湾政府経済部で沈栄津常務次長(副大臣)と面談し、今後の経済連携に向け、行政としても幅広い分野で民間の後押しをしていくことを確認した。

21日には那覇港管理組合と台湾の主要港を管理運営する台湾港務との覚書(MOU)調印式に出席する。
 翁長知事は県が台北で開催した商談会への台湾側の協力に謝意を示し「いろいろな分野で力を合わせ、また指導もいただきながら良い関係がつくれたらと思っている」と協力を呼び掛けた。また、同日発生した地震を引き合いに、データバックアップの機能を沖縄に置くことを提案した。
 沈次長は「台湾と日本は互いに補い合うことで国際競争力を高めることができる。特に沖縄は地理的優位性がある」と指摘し、情報通信分野での連携などに言及。知事の提案に対し「ぜひ検討させてもらいたい」と応じた。
 県が台湾航空各社を招いて開催した昼食会では、利用者増で手狭になっている那覇空港の国際線ターミナルの拡充やホテルの客室数の確保といった要望が上がった。翁長知事は「4、5年がかりでの努力をしたい」と話した。
 同日はこのほか、中琉文化経済協会で蔡雪泥名誉理事長と面談したほか、亜東関係協会、日本の対台湾窓口機関である交流協会台北事務所などを回り、調印式が行われる高雄市に入った。