直木賞作家の船戸与一さんが死去 「砂のクロニクル」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
死去した船戸与一さん

 「山猫の夏」「砂のクロニクル」などの冒険小説で知られる直木賞作家の船戸与一(ふなど・よいち、本名原田建司=はらだ・けんじ)さんが22日午前2時ごろ、胸腺がんのため東京都杉並区の病院で死去した。71歳。山口県出身。葬儀・告別式は近親者で行う。

 早稲田大在学中は探検部に所属。出版社勤務などを経て、1979年に「非合法員」で小説家デビュー。東西冷戦下の辺境に取材した冒険小説で人気を集めた。
 「山猫の夏」で吉川英治文学新人賞、「砂のクロニクル」で山本周五郎賞などを受賞。2000年には、小説「虹の谷の五月」で直木賞を受賞した。
(共同通信)