キングス6連勝 TKbjリーグ第51戦


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キングス―滋賀 第4クオーター、インサイドで積極的な攻撃を見せる大宮宏正=25日、宜野湾市立体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=41勝9敗)は25日、宜野湾市立体育館で滋賀レイクスターズ(同4位=33勝17敗)と今季第51戦を行い、64―50で勝利、6連勝とした。京都が勝利したため、キングスの西地区2位が確定した。

 第1クオーター(Q)は両チームが激しい守備を見せる一方でシュートがリングに嫌われ、ロースコアの展開になった。キングスは途中出場の大宮宏正が攻守で力を発揮すると徐々に流れをつかんだ。第2Qに岸本隆一のアウトサイド、並里成のインサイドと効率よく得点してリズムに乗り、32―21とリードして前半を終えた。第3Qは勢いを増した滋賀に押され、一時は1点差まで詰められた。それでも大宮や並里がチームを引っ張り、最後はファウルゲームに持ち込んだ滋賀を振り切った。
 滋賀との第2戦は26日午後6時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(42勝9敗)
 64―50(10―13,22―8,13―20,19―9)
滋賀レイクスターズ(33勝18敗)

 【評】ロースコアの接戦でキングスが辛くも逃げ切った。第1Qはキングスがシュートを決められず、滋賀はミスが多く流れをつかめなかった。第2Qにキングスがリードするも、第3Qに滋賀がリバウンドを多く拾って点差を詰めた。第4Qに攻守で崩れなかったキングスに軍配が上がった。滋賀は点が欲しい場面でミスが目立った。(平安太一)

◆ディフェンスは満足
 伊佐勉HC(キングス)の話 滋賀を50点に抑えたディフェンスには満足している。しかしオフェンスのパーセンテージがひどすぎる。最初に出場した5人がワイドオープンなシュートを外して、その流れを最後まで引きずった。このシュート確率では優勝はあり得ないと選手には断言した。

◆埋められない差ない
 遠山向人HC(滋賀)の話 力の差が出た試合だったが、埋められない差ではない。沖縄のシュートを抑えて64点しか取られなかったことは立派だ。沖縄のホームの雰囲気で楽しみながらゲームもできた。明日(26日)は修正してもう少し点を取りに行く。

◆堅守も攻撃さえず 大宮、存在感示す
 全てはシュートの成功率が物語っている。3ポイントは24・1%。2ポイントは36・6%。フリースローは59・1%。いい形でチャンスにつなげても、果敢に攻撃を仕掛けてファウルをもらっても、最後のシュートがリングをくぐらない。
 「チームで(チャンスを)つくったシュートは決めてほしい」。伊佐勉HCは厳しい表情を崩さなかった。
 相手を圧倒する守備は健在で、ルーズボールに飛び込む泥くささも光った。並里成は「調子が悪い中でもディフェンスは崩れないようにした」と強調する。
 その言葉が示すように、得点力のある滋賀を前半はわずか21点に抑えた。伊佐HCも「シュートが入らないときに、やるべきことはできていた」と守備面では納得している。
 チームが波に乗れない場面では大宮宏正が存在感を発揮した。「1秒でも早く自分たちの流れにしよう」とリバウンドに飛び込み、インサイドで得点を重ねた。「アグレッシブに行くことを意識した」と言う並里も後半の重要な場面で得点してチームを救った。
 レギュラーシーズンも残り1試合。大宮は「課題を残して先には行けない」と試合で見つかった課題を次戦で修正する考えだ。並里は「明日(26日)はキングスのバスケをする」と断言。プレーオフにつながる大事な一戦に向けて気合を入れた。(平安太一)