本が充実、住民笑顔 恩納村文化情報センター開館


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 【恩納】図書の貸し出しや観光情報の提供を行う恩納村文化情報センター(宮城利旭館長)が23日、開館した。図書館機能のある施設は村で初めて。同日、村仲泊のセンターで開館式典が開かれ、関係者ら約200人が参加する中、長浜善巳村長らがテープカットした。

これまで恩納村民は金武町と読谷村の図書館を利用しており、念願の開館となった。
 センターは図書の貸し出しのほか、村内外の観光や歴史など多様な情報を提供する機能を備えた。恩納村博物館と内部でつながっており、総合的な文化発信施設となっている。
 式典で長浜村長は「村民のニーズに応え、観光客が満足できるよう魅力ある恩納村を発信していきたい」とあいさつした。山田保育所の園児は「きょう恩納村文化情報センターが生まれます」と元気いっぱいに開館宣言した。
 開館後にセンターを訪れた山田小学校1年の棚原華鈴(かりん)さん(6)と、妹の絵夢(えむ)ちゃん(4)は、2人そろって紙芝居を借りた。華鈴さんは「家で(妹に)読んであげる」とほほ笑んだ。母親の奈緒子さん(30)は「2人ともずっと(開館を)楽しみにしていた。学校から迎えて、その足で来た」と話した。
 同日は、恩納村の姉妹都市である北海道石狩市の「石狩市民図書館」との友好図書館調印式もあった。友好図書館の締結は、全国で石狩市民図書館のみが行っており、恩納村との締結は3例目となった。地域の資料共有や、災害時の協力などを行う。

「きょう恩納村文化情報センターが生まれます」と開館宣言した山田保育所の園児=23日、恩納村仲泊の恩納村文化情報センター
テープカットを行う恩納村の長浜善巳村長(右から5人目)ら関係者