FC琉球、盛岡に快勝  サッカーJ3第7節


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ドリブルで攻め込むFC琉球のMF岩渕良太=26日、県総合運動公園陸上競技場(諸見里真利撮影)

 サッカー明治安田J3のFC琉球は26日、グルージャ盛岡と県総合運動公園陸上競技場で第7節を行い、3―1で勝利した。琉球は2勝2分け3敗。勝ち点8で順位を一つ上げて13チーム中7位になった。

 琉球は前半4分、MF岩渕良太がコーナーキックのこぼれ球を押し込んで先制。同15分にFW中山悟志、後半39分に途中出場のMF藤澤典隆が決め、3得点で4試合ぶりの勝利を収めた。
 次戦は29日午後1時から、首位のレノファ山口と山口県の維新百年記念公園陸上競技場で対戦する。

琉球 2勝2分け3敗(8)
3―1(2―0,1―1)
盛岡 3分け3敗(3)
▽得点者 岩渕、中山、藤澤(以上琉)高橋(盛)

 【評】FC琉球が3ゴールで快勝した。立ち上がりにセットプレーから得点すると、前半15分にはFW中山がボレーで決めて2点目。琉球はこれで余裕を持ってパスを回し、主導権を握った。守備のミスからピンチを招く場面もあったが、終盤にはMF藤澤が追加点を挙げ、逃げ切った。(荒井良平)

◆良い流れから先制
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 立ち上がりに良い形からコーナーキックを取って岩渕が決めてくれた。流れ的に良かった。守備がルーズになってピンチも招いたがGKの今野が頑張ってくれた。(PKで失った)最後の1点は無駄な失点。まだまだの部分は多いが、選手は暑い中よく走ってくれた。

◆岩渕、口火の誕生日弾/不振チームに勢い
 ここまで6試合で4得点。決定力不足に悩むFC琉球が鬱憤(うっぷん)を晴らすかのようにホームで3得点を挙げ、最下位のグルージャ盛岡に快勝した。
 口火を切ったのはこの日、25歳の誕生日を迎えたMF岩渕良太。前半4分、左からのコーナーキックに飛び込むと、混戦からボールがゴールへと吸い込まれた。岩渕は試合後「喜んでいたら自分の得点になっていた」。それでもゴールが認められ、Jリーグ初得点。「ラッキーでした」と笑った。
 幸運なバースデーゴールがチームに勢いをもたらした。開幕戦以来のスタメン起用となった主将FW中山悟志が続く。中央でMF田中恵太が落としたところを左足でジャンピングボレー。ストライカーらしく豪快にたたき込んだ。「触るだけだったが、あそこにいることも大事」とゴールへの嗅覚に自信をのぞかせた。
 終盤には途中出場のMF藤澤典隆が中山から絶妙な縦パスを受けて抜け出すと、落ち着いて決めてチーム3点目。昨季は主力を務めながら、今季はベンチスタートが続いている藤澤は「横に出す選択肢もあったが自分で決めたかった」と意地を見せた。
 次は首位のレノファ山口と当たる。中山は「この勢いを生かすか殺すかは自分たち次第。チャレンジャーのつもりで戦う」と誓った。
(荒井良平)