看板犬そら、剥製で復活 名護博物館、来館者を出迎え


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剥製になった看板犬のそらを興味津々に見詰める子どもたち=1日、名護博物館

 【名護】名護博物館の“看板犬”で昨年死んだ琉球犬の雑種「そら」が剥製になり、博物館に帰ってきた。1日から同館ギャラリーで始まった新収蔵品展で再び“看板犬”として来館者を迎えている。

博物館の職員でそらの世話をしていた島袋南さんは「そーらーが戻ってきたみたい」と里帰りを喜んだ。
 そらは初代館長の島袋正敏さんが市内で拾い、2005年から博物館で飼うようになった。当初名前は「とら」だったが、いつのころからか博物館に遊びに来た子どもたちが「そら」と呼ぶようになった。
 人懐っこく賢い犬で、来館者にかわいがられたという。博物館の中庭にある高倉の下がお気に入りだったことから「高倉健(犬)」と呼ばれたこともあった。
 近所の犬との間に子犬も生まれ、「くも」と「あめ」と名付けられた。14年に体調を崩して死んだ。南さんは「少し左に傾いた座り方も生きていた時と一緒だ」と話す。博物館を訪れた東江小の子どもたちは「(剥製を)初めて見た」と真剣な表情で見詰めていた。
 くもとあめの名付け親である名護市役所屋部支所の山本英康所長は「剥製になると、半永久的に残る。子どもたちもうれしいはず」と話した。
 「新収蔵品展」は17日まで。入場無料。問い合わせは同博物館(電話)0980(53)1342。(田吹遥子)