県内景気、20カ月連続「拡大」 日銀那覇支店発表


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県内主要経済指標(クリックで拡大)

 日本銀行那覇支店(松野知之支店長)は11日、沖縄県内金融経済概況(主要計数3月)を発表した。県内景気判断を20カ月連続で「全体として拡大している」とし、先行きについても拡大基調が続くとの見方を示した。

観光客数が増加する観光の好調さが景気を下支えし、個人消費と建設関連も堅調に推移している。
 松野支店長は「需要サイドの強さが持続する中で人出不足感はさらに深刻化し、企業の賃上げ姿勢を強める方向に働いている」と今後の賃金動向に注目。「沖縄全体として人材育成・確保の取り組みが広がれば、供給サイドの伸びしろが拡大し、需要の強さを一層享受して景気拡大が持続する好循環に乗りやすくなる」と期待した。
 【個人消費】3月の百貨店・スーパー売上高は前年同月比4.7%減。前年3月は消費増税前の駆け込み需要から高水準だったこともあり、反動減は想定の範囲内にとどまった。コンビニは同5.2%増で、個人消費は引き続き堅調に推移していると判断した。
 【建設】3月は新設住宅着工戸数が前年同月を下回ったが、公共工事保証請負額、主要建設会社受注額ともに約2.5倍と前年を大きく上回るなど、公共投資の底堅さが見られた。
 【観光】3月の観光入域客数は前年同月比4.6%増で、好調に推移を続けている。主要ホテルの客室稼働率は前年同月より0.2ポイント上昇して83.5%。リゾートホテルは前年並みで、那覇市内ホテルが前年同月を0.3ポイント上回った。