創業融資25%増 好景気が後押し 沖縄公庫14年度実績


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沖縄公庫の2014年度創業融資実績

 沖縄振興開発金融公庫(譜久山當則理事長)は13日、2014年度の創業融資実績をまとめた。好調な県内景気や国による支援策の拡充により、融資総額は前年度比25・1%増の48億9700万円、件数は19・8%増の485件とそれぞれ2年連続で増加した。

 沖縄公庫は「11年の東日本大震災後に落ち込んでいた創業融資が震災前の水準の8割程度まで回復した。景気の持ち直しや国と県の支援施策の効果もあり、創業マインドが回復している」と分析した。
 業種別件数は、飲食業・宿泊業が2・1倍の145件で最多。太陽光発電の売電事業などサービス業・その他が7・1%減の91件、エステサロンや美容・理容室などの生活関連サービス・娯楽業が8・9%減の72件と続いた。
 件数の多さは6番目だが、建設業が93・3%増の29件と2年連続で増加した。業界で人手不足が指摘される中、中堅・ベテランの職人が独立して若手技術者を育成する動きが出てきているという。
 その他、フランチャイズによる学習塾や飲食サービス、介護・福祉の創業も増加している。年代は全体の4割を30代が占めた。
 沖縄公庫は14年度補正予算で、新たに開業するか、開業後1年以内の創業者を対象に貸付金利を優遇する「創業支援貸付利率特例制度」を新設するなど支援を強化している。