機動救難士が発足 9人所属「命救えるよう精進」


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 【石垣】第11管区海上保安本部石垣航空基地は15日、海難船舶の遭難者らをヘリコプターで救助する機動救難士の発足式を開いた。9人の機動救難士が所属し、八重山地方の海域での迅速な救助体制を整える。

 機動救難士は海難船舶の遭難者や海水浴中におぼれた人など漂流者を救助する専門チームで、4月10日に配置された。ヘリで現場に急行し、ヘリから降下して救助に当たる。
 隊員全員が潜水士で、ヘリからの降下や潜水技術などを身に付けているほか、3人が救命救急士の資格を持っており、これまで以上に迅速で高度な対応が可能になる。
 機動救難士は2002年に第7管区福岡航空基地に初めて配置され、石垣航空基地は全国9カ所目。
 海上保安本部の長谷川義明本部長は「八重山地区では機動救難士の発足により、沿岸海域での人命救助体制が強化される。命を救うため普段から鍛錬し、業務を遂行してほしい。八重山諸島周辺海域の安全、安心に大きく寄与することを期待している」と訓示した。
 宮川誠上席機動救難士は「海難はさまざまな形がある。1人でも多くの命を救えるよう日々精進する」と決意を述べた。
 発足式後には隊員がヘリからの降下と救助訓練を披露した。

第11管区海上保安本部石垣航空基地に配置された機動救難士。海難船舶の遭難者らを救助する専門チームで、これまで以上の迅速な救助が期待される=15日、新石垣空港
発足式でヘリコプターからの降下、救助訓練を披露した