子の成長、皆で見守る 国頭・与那で学事奨励会


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お年寄りらが声援を送る中、力いっぱい組み合う子どもたち=17日、国頭村与那区

 【国頭】国頭村与那区(津波敏久区長)は17日、国道58号に広がる同区沿いの浜で、地域の宝である子どもたちの成長をたたえる学事奨励会と、ことし生まれた赤ちゃんをお披露目する「初(ハチ)ウリ」を開いた。

畑作の害虫駆除の儀礼となるアブシバレーの一環で、子孫繁栄と健康を祈願する区の伝統行事に、郷友会も駆け付けた。
 与那区の小中高の児童生徒は計21人。区は勉学に励んでほしいとノートなどの文房具と菓子を一人一人に手渡した。昨年のアブシバレー以降に誕生した区民の赤ちゃんも紹介され、あどけない笑顔にお年寄りらも目を細めていた。
 沖縄角力大会も恒例となっており、幼稚園から小中校、婦人、成年らが組み合い、大勢の区民を沸かせた。一生懸命な子どもたちが負けた悔しさでいじけたり、泣いて母親に抱き付いたりする様子が区民の笑いを誘っていた。
 会場となった浜は前日に重機でならすなど、区も行事に力を入れている。子孫繁栄を願う大人たちは、行事前に拝所ユヤゲムイ(寄り上げ森)や子宝祈願の自然洞窟「クヮーナシガマ」(子産しガマ)の祈願も忘れない。
 少子高齢化の波で子どもが減る中、地域行事の継続で区の発展を願う津波区長は「皆が集まって顔を合わせ、ゆんたくすることが大事。地域行事は絶やしてはならない」と語った。