街に健康自生地を 藤原さん「多様な素材が必要」


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多様な健康・介護プログラムが提供できるまちづくりを呼び掛けた「夢のみずうみ村」の藤原茂理事長=20日、沖縄市のくすぬち平和文化館

 【沖縄】安慶田地区土地区画整理事業推進協議会は20日、娯楽や趣味を通した特色あるリハビリ方法で全国から注目が集まる社会福祉法人「夢のみずうみ村」の藤原茂理事長を招いた講演会を、沖縄市のくすぬち平和文化館で開いた。藤原さんは「利用者が自然に自ら健康づくりに取り組めるプログラムが大切だ」と強調し、住民一人一人の要望に応えられる多様な健康・介護のプログラムを提供できるまちづくりの必要性を訴えた。

 琉球リハビリテーション学院(金武町)の学院長も務める藤原さんは、「健康を生み出すまちづくり~子どもから高齢者まで」と題して講演。高齢者などが家に閉じこもり生活が不活発になれば、認知症や要介護のリスクが高まる危険性があるため、住民自ら出掛けたくなるような触れ合いの場、健康づくりの資源がある「健康自生地」の整備が大切だと訴えた。
 先進事例として愛知県高浜市が独自予算を組んで取り組む「いきいき健康マイレージ」の事業を紹介した。この事業では、イベントの手伝いや清掃などの福祉ボランティア活動のほか、ウオーキングやジム利用などの健康づくり活動を通してマイレージのポイントをためて、飲食券や商品と交換できる。
 藤原さんは「街中に住民が健康になれるプログラムの財産がある。沖縄市が主導して予算を組み、地域の包括ケアセンターとなる『元気ステーション』を整備して、健康自生地の設置に取り組んでもらいたい」と提言。商店街の空き店舗を丸ごと活用した介護宿泊施設の整備なども提案した。