「スプラウトにんにく」恩納に生産拠点計画 独自ブランド目指す


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 【恩納】沖縄マルシェ研究所(恩納村、北川泰三理事長)は、7月までに農業生産法人を立ち上げ、芽の出たニンニク「スプラウトにんにく」の生産拠点を恩納村内に設ける予定だ。15日には地元の農家7人に説明会を開き、実際の栽培の様子を気軽に見てもらえるよう、同村恩納のペンション「クリスタルイン恩納」内にモデル栽培施設を開所した。恩納ブランドで一大産業化を目指す。

 発芽しただけの通常のニンニクは栄養価が下がるが、スプラウトにんにくは通常のニンニクより栄養価が高い。一かけずつ皮をむいたニンニクに3色のLED光を当てながら、ミネラルの水溶液で室内水耕栽培する。
 生食用のほか、パウダーなど加工品を生産販売する6次産業化や、新規就農希望者の積極的な受け入れも視野に入れて準備を進めている。
 このニンニクは福島県の農業法人「エコファームジャパン」(岸本武勝会長)が2014年2月に技術開発した。従来のニンニクは年に1回しか自然発芽しないが、特殊な技術を用いて毎日発芽するようにした。生育期間は5日間で、台風被害も少ないという。
 沖縄マルシェ研究所の塚田猛理事は「(生育期間5日間で)生産効率が非常に高い。恩納村は広い農地があり、リゾート地で観光客も多く消費需要がある。これ以上の場所はない」と大きな期待を寄せている。
 6月からスプラウトにんにくの消費モニターを募集する。送料含め無料。

モデル栽培施設で商品を手にする岸本武勝会長(中央)と地域の農家=15日、恩納村のペンション「クリスタルイン恩納」
生育した「スプラウトにんにく」