県種雄牛に光北福 肉質上物率歴代1位


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県の種雄牛に選抜された「光北福」(県畜産研究センター提供)

 県農林水産部(島田勉部長)は26日、新たな県供用種雄牛に「光北福(みつきたふく)」を選抜したことを発表した。スーパー種雄牛として全国に名をはせた「北福波」を父に持ち、牛肉に霜降りが入る度合いを示す脂肪交雑(BMS)などの能力で北福波を上回る成績を持つ。選抜にあたっての検定では、子牛の肉質が4等級以上となる割合(上物率)が県歴代1位の83・3%を記録し、昨年の「福福波」に続く北福波の後継誕生となった。

 光北福を飼養する県畜産研究センターは、7月から凍結精液を1本1500円で農家に配布していく。優良な肉質を持つ和牛生産を広げ、肉用子牛の競り出荷価格の向上や沖縄の畜産ブランドの強化を図る。
 光北福は2008年12月に宮古島市で誕生。父は北福波で、母の父が金幸、祖母の父が平茂勝という血統を持つ。北福波は市場で取引された子牛が3万7千頭、その販売価格は144億円を超える種雄牛だったが、高齢により昨年8月で精子販売が終了した。