外国人客消費、中国人が最多15万円 14年度県調査


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県文化観光スポーツ部は27日、2014年度の外国人観光客実態調査(空路)の結果を発表した。外国人客の1人当たり消費額(速報値)は前年度比9・8%増の10万6051円で、比較可能な12年度調査以来の上昇が続いて10万円台に達した。

国内客の消費額と比べて3万円余り高く、沖縄を訪れる外国人客数も急増していることから、経済効果の大きさがあらためて浮き彫りとなった。また国籍別では中国人客の消費額が1・7%増の15万5191円と全体を押し上げ、「爆買い」傾向も裏付けた。
 調査は、那覇空港と新石垣空港の国際線搭乗待合室で出域する外国人客に調査員が面談し、アンケート用紙に記入や聞き取りで回答してもらった。那覇で4回、石垣で2回の計6回実施し、1768件の回答を得た。
 沖縄旅行の経験は初訪問者が86・7%を占めた。平均泊数は3・72日で、前年度より0・23日減った。沖縄での活動(複数回答)は「都市観光、街歩き」(85・6%)、「自然・景勝地観光」(84・6%)、「ショッピング」(82・0%)が上位で、中でもショッピングは前年度比10・4ポイント増と割合が上昇している。
 沖縄で購入したものでは「菓子類」の回答が76・2%と最も高く、「医薬品」(51・7%)、「その他食品・飲料」(51・1%)、「化粧品・香水」(42・9%)などが続いた。
 沖縄を訪れた外国人観光客の1人当たりの消費額は12年度が8万3336円、13年度は15・9%増の9万6548円と右肩上がりで推移している。
 14年度の1人当たり消費額10万6051円を費用別にみると、「土産・買い物費」に3万8613円、「宿泊費」に2万6694円、「飲食費」に2万2186円、「県内交通費」に1万1614円、「娯楽入場費」に6275円、「その他」が668円の内訳だった。
 国籍別では中国人客の1人当たり消費額15万5191円が最も高く、この内訳では「土産・買い物費」に8万607円を使っており、中国人客は土産物比率が突出して高い傾向がある。
 県は05年度に外国人観光客を対象にしたアンケート調査を実施したが、06~09年度は中止していた。
英文へ→Chinese are biggest spenders among foreign tourists in Okinawa: survey

外国人客の一人当たり消費額
外国人客の費目別消費単価