追い込み漁、漁師に学ぶ 東小中、地元文化を体験


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海面を棒でたたいて魚を追い込む児童生徒ら=17日、東村の魚泊海岸

 【東】東小中学校の児童生徒らが地元漁師らから追い込み漁を学び、捕った魚で料理を作る「海の体験学習」が17日、村宮城区の魚泊海岸であった。東小中は毎年、子どもたちが漁業や自然を学ぶ機会を設け続けており、追い込み漁体験は今年で19回目。

地域の文化や自然を伝えようと、同校PTAや地元住民なども力を入れている。
 児童生徒らは海岸を清掃した後、ライフジャケットを着用して少し冷たい海へ。浜から沖に並び、はしゃぎながら棒で海面をたたいたり、音を立てて泳いだりしながら魚を追い込んでいった。
 前日に網を張った漁師や村観光推進協議会の関係者も追い込み方法を教えながら、児童生徒らに同行した。
 追い込んだ後は漁師らが網を回収した。リーフの外は風が強く、波も立つ天候のため、捕れた魚は例年より少ない50匹ほどだった。
 捕れた魚はそのまま児童生徒らが調理し、砂浜で昼食タイムとなった。同校では8日に魚さばき体験を実施しており、児童生徒も慣れた様子で魚をさばいていた。
 東小6年の池原龍眞君(11)は「魚がたくさん捕れなかったのは残念だったけど、とてもいい体験ができた。漁師さんに感謝している」と話した。
 東中3年の宮城武蔵さん(14)は「うみんちゅのジンブン(知恵)で、最高の追い込み漁が体験できた。魚のさばき方も事前に学べたので、昼食の捕れたて魚料理も要領よくできた」と話した。
 体験学習を支援する東小中PTAの金城一富会長は「この取り組みは自分が学校に通っていたころから続いている。地域を知るためにも、子どもたちが親になっても引き継いでほしい」と語った。
(東江光枝通信員)