栄養豊富「ぐしちゃんいい菜」 普及目指し生産組合が試食会


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ぐしちゃんいい菜のぼろぼろジューシーなど多様な料理を取り分ける参加者たち=19日、八重瀬町のザ・サザンリンクスリゾートホテル

 【八重瀬】ぐしちゃんいい菜生産組合(安里喜美子組合長)が19日、八重瀬町のザ・サザンリンクスリゾートホテルで、芋の葉(カンダバー)を改良した島野菜「ぐしちゃんいい菜」の試食会を開いた。流通業者や学校関係者ら約80人が参加し、いい菜を使った料理14品を味わった。いい菜を試食してもらうことで、調理方法や商品化の検討、販路の開拓につなげることが目的。

 「ぐしちゃんいい菜」は、カンダバーの生食用として品種改良され、2011年に商標登録された。県南部農業改良普及センターによると、茎と葉の間の葉柄部が長く、従来のカンダバーより柔らかく、くせがないのが特徴。カルシウムやミネラル、ビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれているという。
 同組合では葉野菜が不足する5~11月までの夏場に出荷できる野菜として、町と県と連携して、生産と販路拡大に取り組んでいる。現在、組合員は9戸。14年度の出荷量は27トンで、本年度は40トンの出荷を目指している。
 安里組合長は「生産者全員がエコファーマーの認定を受けている。安全安心で、体に良い食材としていろんな料理に活用してほしい。地産地消を基本に、観光客にも食べてもらえるよう生産体制をさらに強化する」と語った。
 試食会では、家庭向けにいい菜の茎を使ったキンピラや葉を使ったあえ物が、飲食店向けにはいい菜をソースとして添えた肉料理などが振る舞われた。学校栄養士の新垣舞子さん(28)=八重瀬町=は「臭みやくせがなく、食べやすい。マーボー豆腐に入れてもおいしそう。給食メニューに取り入れてみたい」と話した。