一級建築士事務所クロトン(浦添市、下地鉄郎社長)の「瀬底島の家」が、「第10回木の建築賞」(主催・NPO木の建築フォラム)で、準グランプリに相当する「木の建築賞」に選ばれた。
県内からは初めての受賞。同賞は、優れた木造建築に贈られる。中国、四国、九州・沖縄から集まった60点の応募の中から、選出された。
クロトンは、沖縄伝統の木造建築や木造古民家の移築再生など沖縄の建築文化の継承に取り組んでいる。
木の建築賞の選考委員によると、県内の建築物は米軍が持ち込んだコンクリート技術の普及や台風対策の一環でコンクリート構造物が多いという。そうした状況下で「防災対策や経年劣化対策などの取り組みにつながる作品として評価できる」として、授賞理由を挙げた。
授賞式に出席した下地洋平取締役は「戦中戦後で衰退してしまった木造建築の再興にも貢献したい」と意気込んだ。