県内文化財482件、図鑑に 県教委が17年度刊行


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 沖縄県教育委員会(泉川良範委員長)が県内の文化財をまとめた図鑑「みんなの文化財図鑑」を刊行することが2日、分かった。2017年度内の発刊を目指しており、1996年に作成して以来約20年ぶりの刊行となる。指定された文化財の数が増え、古い図鑑では対応できなくなったことや一般にも親しみやすい形にすることが理由だ。県内の文化財482件の掲載を予定している。

 図鑑は有形文化財、史跡名勝、埋蔵文化財、天然記念物、民俗・無形文化財の5分野と、それらをまとめたハンドブック版の全6巻を刊行する。
 文化財への興味関心を持ってもらうために、内容構成を工夫した。基本解説は専門用語を控え目にし、読みやすくするために150~400文字以内にする。より詳しく知ってもらうための専門コラムも設ける。視覚的な説明を充実させるため、文化財を多方面から撮影した写真を掲載する。
 事業期間は15~18年度までで、17年度内に有形文化財と史跡名勝、埋蔵文化財の3巻、最終年度内に残りの巻の刊行を目指している。
 県教委の担当者は「文化財保護への理解を深めてもらい、一人一人が文化保護の当事者であるという意識を持ってもらいたい」と話した。(安富智希)