県無料塾、沖縄市にも 進学支援、9日まで募集


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県子ども生活福祉部は、生活困窮世帯の高校生の進学支援を目的に、那覇市内で始めている「無料塾」について、本年度はエリアを沖縄市にも広げ、募集人員も昨年度の倍の40人に増やす。同部は2日、募集要項を発表した。

無料塾は昨年度から始まり、運営を那覇尚学院に委託している。昨年度は21人が受講し、進学率は80・9%と高い実績を上げている。本年度は沖縄尚学院にも運営を委託し、クラスを開講する。
 本年度のクラスは15日から来年3月末まで開講する。募集期間は9日まで。対象者は、一人親家庭など児童扶養手当受給世帯のほか住民税非課税世帯、里親家庭や児童養護施設で暮らす高校3年生。県が「子育て総合支援モデル事業」と位置付け、授業料を全額補助している。尚学院は生徒への学習指導に加え、保護者に進学や奨学金制度の情報を提供し、親子双方の相談に乗っている。
 那覇尚学院で「無料塾」のカリキュラム作りなどを担当する川辺寿幸さんは「中部の生徒にも機会を広げられたら意義が増す。一番大切な夏休み期間を手厚く支援したい」と意欲を見せた。運営責任者の識名昇さんは「無料塾がなければ進学を諦めていたという生徒もいた。担任のように関わり、相談相手になりたい」と話した。
 「無料塾」への申し込みなど問い合わせは那覇尚学院(電話)098(867)3515、沖縄尚学院(電話)098(930)6000。