安田さん(浦添)新象展で最高賞 陶オブジェで快挙


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 現代美術の公募団体、新象作家協会の公募展第58回「新象展」で安田淳夫さん(67)=浦添市=の陶オブジェが最高賞の展賞を受賞した。県内からは2009年の宮里友三さん以来で、初出品での快挙。奨励賞に北山千雅子さん(65)=読谷村=が選ばれた。

 安田さんの作品の題名は「蘇生・『立体』」。沖縄特有の土、クチャの特性を生かし、焼成の過程で表面の割れたところから溶岩のように土が噴き出てくる状態で仕上げる。安田さんは「生命が生まれてくるようなイメージ。パワーを感じ、20年ほど追求している」と話す。
 本職は美術作品の撮影など写真業。準会員と一般からの71作品が審査対象だった。「展示されればいいな、と思っていたが、最高賞にびっくりした」と話す。同展にはスポンサー賞もあり、損保ジャパン日本興亜美術財団奨励賞、松田油絵具賞も同時受賞した。

新象展で展賞を受賞した安田淳夫さんの作品「蘇生・『立体』」
安田淳夫さん