基地是非、63%判断できず 県内高校生調査


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県内高校生一斉アンケート結果

 県内高校生が中心となって企画した沖縄平和フォーラム2015(同実行委員会主催)が20日、那覇市おもろまちのみずプラッサであり、実行委が県内28高校の生徒1046人を対象に行ったアンケートの結果が発表された。米軍基地があることの是非について「必要」は20・6%で「不要」が16・4%。「どちらとも言えない」が63・0%で最も多かった。

「どちらとも言えない」の理由では、「米軍基地に守られている」との認識を示しつつも、周辺住民の不満の存在も併記し、揺れる思いが反映した結果となっている。
 調査は5月下旬~6月上旬にかけて実施。(1)戦争と平和について考える時はどんな時か(2)戦争体験者から話を聞いたことがあるか(3)沖縄に米軍基地があることについてどう考えるか(4)今の日本が平和だと感じるか-など7項目について質問し、項目によっては理由の記載を求めた。
 米軍基地の存在について「どちらとも言えない」と659人が回答。理由は「米軍基地に守られている」との認識を前提に、周辺住民の不満や米軍への「思いやり予算」などがあることで判断に迷う姿が浮かび上がっている。
 また「日本は平和か」との問い掛けには、49・2%が「はい」としたが、35・5%が「分からない」と回答。肯定した回答者は「世界の国と比べると平和だと思う」「戦争をしていないから」などと理由を挙げた。
 実行委員長を務めた沖縄尚学高3年の佐藤健士君(17)は「戦争体験者から話を聞いたことがない高校生が20%もいる上、平和と感じているのは半分と少ないことが分かった。平和を願う思いは誰しも持っており、もう一歩深めて考えていきたい」と述べた。