起業年齢県内40歳、全国より2歳若く 沖縄公庫調査


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 沖縄県内の起業家の開業時の平均年齢は40.1歳で全国の42.1歳より2歳若く、女性の比率は23.8%で、全国(16.0%)より7.8ポイント高い。約7割が開業資金を金融機関から借り入れ、事業経験のない起業家は全国の約3倍にのぼる。

沖縄振興開発金融公庫企画調査部が25日発表した新規開業者調査結果で、開業の特徴が明らかになった。
 企画調査部は新規開業成功のポイントを(1)自己資金の蓄積(2)斯業(しぎょう、事業に関する仕事をした)経験を積み、足場固めする(3)開業計画の十分な検討と適時適切な軌道修正―と指摘している。
 調査は2012年7月から14年8月にかけて、開業後5年以内(開業前を含む)の2138事業者に調査表を郵送し、506事業者から回答を得た。
 新規開業者のうち、最も多かったのが26.9%のサービス業、次いで飲食店・宿泊業が17.6%、卸・小売業が14.8%、医療・福祉が13.6%と続いた。
 事業に関連する仕事をした経験のない事業者は41.8%(全国12.8%)だった。開業資金は平均1410万円で、全国平均1409万円との差はほとんどなかった。一方、開業資金500万円未満が29.7%で、少ない資金で開業する事業者も多かった。
 資金調達は、69.9%が金融機関から借り入れしており、自己資金は21.8%にとどまった。全国では、金融機関からの借り入れが59.8%、自己資金が24.9%と、沖縄の新規開業者は手持ち資金が少なく借り入れへの依存度が高かった。
 開業後の収支をみると、沖縄は黒字基調が54.6%で全国の66.3%より11.7ポイント低かった。赤字基調も全国が33.7%だったのに対し、沖縄は45.4%と、11.7ポイント高かった。