構想骨子 来月にも 県アジア経済戦略委


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重点戦略について議論した県アジア経済戦略構想策定委員会=26日、県庁

 翁長雄志知事が経済政策の柱に据える県アジア経済戦略構想の策定委員会(会長・富川盛武沖縄国際大教授)が26日、県庁で開かれた。これまでの議論を通じて物流や観光、IT(情報技術)分野などで「重点戦略」十数項目を設定。さらに各分野にわたる取り組みとしてグローバルな人材育成や規制緩和の推進を盛り込むことを確認した。国への概算要求を視野に、委員会は7月中にも骨子をまとめ、今秋以降に成案を策定したい考えだ。

 重点戦略は国際物流や観光、環境など各分野を網羅し、アジアでのビジネスネットワーク拠点の構築や情報発信の強化なども掲げる。この日の議論では、人材育成に特化した部署の設置や、戦略構想の効果を検証する組織の必要性を指摘する意見も上がった。
 骨子では重点戦略十数項目に優先順位を付けた上で、項目ごとに具体的な事業を提示する。
 当初は7月をめどに構想を策定する方針だったが、富川会長は「本格的な議論は4月に始まっており、時間が十分ではない」と説明。さまざまなデータを検証し、事業の実現性を精査していく方針を示した。