報道圧力看過できぬ 新聞協会編集委、日本記者クラブ声明


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 【東京】自民党国会議員の勉強会での報道圧力発言問題で、日本新聞協会の編集委員会(代表幹事・小泉敬太毎日新聞東京本社編集編成局長)は29日、「発言は報道の自由を否定しかねないもので到底看過できず、強く抗議する」との声明を出した。

日本記者クラブ(伊藤芳明理事長)も「言論・報道の自由を擁護する声明」を出した。
 25日の同勉強会では出席議員から「マスコミを懲らしめるために広告料収入をなくすよう働き掛けるべきだ」「もはやタイムスと新報の牙城の中で沖縄世論のゆがみ方がある」、講師の百田尚樹氏から「沖縄の二つの新聞をつぶさないといけない」などの発言が出た。
 日本新聞協会は発言を「極めて深刻な問題」とし「特に政権与党の所属議員でありながら、憲法21条で保障された表現の自由をないがしろにした発言は、報道の自由を否定しかねないもので到底看過できない」としている。
 さらに「民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を弾圧するかのような動きに断固反対するとともに多様な言論で『国民の知る権利』に応えていく」と結んだ。
 同協会(会長・白石興二郎読売新聞グループ本社社長・読売新聞東京本社会長)は新聞や通信、放送130社で構成。編集委員会は同協会の編集部門を担当し、58社の編集・報道局長らで構成されている。
 日本記者クラブは「自分たちの主張に沿わない報道は圧力をかけ規制するという政治家の考え方は、民主主義の根幹であり、憲法で保障された言論の自由と表現の自由を脅かす」とし「沖縄の2紙の存在を否定しようとする発言は私人のものとはいえ、自民党本部で開かれた会合で行われたものであり、遺憾である」とした。同クラブは新聞、通信、放送136社が加盟する。