給付型奨学金、来年度導入へ 知事表明、県外進学者を支援


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 県議会6月定例会は1日午前、一般質問3日目の質疑が行われた。県外大学に進学する学生を対象に生活費などを支援する給付型奨学金について翁長雄志知事は「来年から入れようと思う。現状に合わせてやっていきたい」と述べ、来年度から新たに導入する考えを示した。給付型は返済義務がない。

県教育庁教育支援課は2016年度に募集を開始し、17年度の入学者から支給できるよう調整を進めている。呉屋宏氏(無所属)への答弁。
 米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区(宜野湾市)の跡地に、がん治療の重粒子線治療施設を整備する構想で、謝花喜一郎企画部長は「県として施設を導入するか否か決定していない。課題を整理してことし秋ごろに導入するか決める」と述べた。赤嶺昇氏(県民ネット)に答えた。
 崎山嗣幸氏(社民護憲)が、1949年までの調査で政府がまとめた「太平洋戦争における我国の被害総合報告書」に沖縄戦の被害が含まれていないと指摘したことについて、翁長知事は「(政府に)問い合わせや協議を行っていきたい」と答えた。
 作家の百田尚樹氏が「普天間飛行場はもともと田んぼだった」などと発言した問題について、町田優知事公室長は「普天間飛行場の中にあった字普天間には(戦前)県庁中頭郡地方事務所や県立農事試験場など官公庁が設置され、本島中部の中心地だった。全国の皆さんに正しく理解してもらえるよう、情報発信に努めたい」と述べた。渡久地修氏(共産)への答弁。
 県発注工事での県内企業の優先発注の取り組み状況について下地明和商工労働部長は「14年度の県内企業受注割合は前年度より12・9ポイント減少し80・3%となっている。減少した主な理由は、海底光ケーブルなど県内企業だけでは工事できない事業が増加した」と答えた。赤嶺氏への答弁。
 このほか新垣安弘(無所属)、瑞慶覧功(県民ネット)、奥平一夫(同)、西銘純恵(共産)の各氏が登壇した。