沖縄農業の未来議論 地産地消の意義強調 那覇でシンポ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
日本農業新聞の沖縄印刷開始を記念し、農と食をテーマに討議したシンポジウム「沖縄農業の未来と地域再生」=2日夜、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 日本農業新聞沖縄印刷開始を記念したシンポジウム「沖縄農業の未来と地域再生」(主催・日本農業新聞、琉球新報社、JAおきなわ)が2日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。「里山資本主義」の著者で地域エコノミストの藻谷浩介氏が基調講演し、約500人の来場者が聞き入った。

第2部では4人のパネリストが登壇し、農業の課題や可能性、地産地消の意義などを討議した。
 藻谷氏は日本の国際収支が、中東のエネルギー産出国だけでなく、フランスやイタリアに対しても赤字になっていることを説明。「ワインやチーズなど高価な農産加工品を作っている諸国に金を落としている。農業をばかにしていると国際競争に勝てない」と指摘した。農業が県経済や健康長寿に貢献できる仕組みを提言した。
 パネル討論では、JAおきなわ理事長の砂川博紀氏、農業ジャーナリストの小谷あゆみ氏、日本農業新聞論説委員の緒方大造氏、JAおきなわ青壮年部委員長の山城悟氏が登壇した。