琉球芸能で交流へ 芸大生、県系人とハワイで共演


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ハワイでの公演に向けて稽古に励む県立芸術大学の教員や学生ら=3日、県立芸術大学

 ハワイと沖縄の姉妹都市30年を記念して県立芸術大学の教員、学生ら10人がハワイ沖縄センターで現地時間11日に琉球芸能公演を開き、昨年度までに県費留学を活用して県立芸大で琉球芸能を学んだ経験を持つハワイ在住の県系人ら十数人と共演する。

組踊の抜粋や琉球舞踊、琉球古典音楽を披露する舞台を通し交流を深める。芸大の学生らは出発を前に共同制作の舞台に向けて稽古に励んでいる。
 琉球芸能公演は11日午前の姉妹都市30周年記念式典の中で祝いの席で踊られる琉舞「かぎやで風」「ゼイ」や組踊の一場面を抜粋した「久志の若按司道行口説(みちゆきくどぅち)」を披露する。歌三線で比嘉康春学長、踊り手で比嘉いずみ准教授も出演する。
 ハワイで琉球芸能を学ぶ県系人らに伝統的な着付けや化粧を伝えるワークショップも実施する。踊り手として出演する県立芸大大学院1年の嘉数幸雅さん(23)は「組踊はなかなかハワイでは見られないと思うので、唱えなどを注目してほしい」、喜納彩華さん(23)は「交流を楽しみにしている」と笑顔を見せた。
 踊り手らを指導する比嘉准教授は「ハワイの県系人は、沖縄に住む以上に(沖縄の文化を大切にする)思いが強い面がある。学生たちも刺激になり、芸能を受け継ぐ使命感を感じ取れるのではないか」と共演の意義を語った。(古堅一樹)