新報児童文学短編小説部門 長山さん受賞


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長山 しおりさん

 第27回琉球新報児童文学賞の最終選考会が3日、那覇市内で開かれ、短編児童小説部門で長山しおり(本名・長嶺幸子)さん(65)=糸満市、主婦=の「美乃利(みのり)の季節」が選ばれた。

 秋さみよ(本名・比嘉正人)さん(21)=那覇市、大学生=の「しーちゃー」が佳作となった。創作昔ばなし部門は受賞はなく、徳嶺正治さん(72)=宮古島市=の「龍の玉」が佳作に入った。

 「美乃利の季節」は、母親の手術のため離島から沖縄本島に転校する小学5年生の美乃利が主人公。いじめっ子がいるが、かばってくれる友達もおり、祖母にも支えられて成長していく。選考委員からは「季節と心理が結び付いて繊細に表現されている」「少女の成長が上手に書けている」「自立していく様子、家族の絆もよく描かれている」などと評価された。

 今回、短編小説部門に19編、昔ばなし部門に14編の計33編の応募があった。沖縄県子どもの本研究会顧問の新垣任紀、琉球新報短編小説賞受賞者のもりおみずき、福山市立大学教授の齋木喜美子の3氏が選考に当たった。

 受賞作は8月上旬、本紙に掲載される。贈呈式は8月7日午後6時から那覇市泉崎の琉球新報ホール(泉崎ビル)で開かれる。