特別支援学校高等部、一般就労への就職率26%


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2014年度の県内に17校ある特別支援学校高等部の一般就労への就職率が14年ぶりに25%を超え、26.6%だったことが9日までに分かった。過去6年は17.6%~22.5%で推移していた。中でも沖縄高等特別支援学校(うるま市、比嘉浩校長)は過去最高となる86.2%だった。

 一般就労の就職率は全卒業生数に対する、一般企業への就職者数の割合。就職先にはサンエーをはじめとする県内の大手企業などさまざまな業種が含まれている。割合はいずれも5月1日現在の数値。
 県教育委員会は特別支援学校の就職率の改善に向けて、14年度からは生徒と企業のマッチングを行う就職支援コーディネーターを沖縄高等特別支援学校などに配置した。15年度からは1人増やして他の特別支援学校高等部6校にも配置した。毎年9月には「障がい者雇用支援月間」を実施して、障がい者雇用に対する企業への理解を広げる活動をしている。
 沖縄高等特別支援学校の比嘉校長は「入学する子どもたちにとって、一般企業に入社することは夢であり、夢を実現する生徒が増えたのは学校としてもうれしいことだ」と喜んだ。県教委の担当者は「障がいのある人が卒業後に社会参加するためには一般企業に入社することは重要なことだ。障がいのある人でも働けるという理解が広がっている」と強調した。
 比嘉校長は就職率の改善の一因に、企業向けの学校見学会を実施したことで障がい者への理解が深まったことを挙げている。学校見学会は14日午後1時半から、うるま市の同校で開かれる。(安富智希)