継承活動の集大成 濱元盛爾研究所が初発表会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「二童敵討」の地謡を務める濱元盛爾(右から4人目)ら=6月28日、南風原町立中央公民館

 琉球古典音楽安冨祖流絃聲会・濱元盛爾研究所の第1回発表会が6月28日、南風原町立中央公民館黄金ホールで開かれた。門下生に加え、濱元が県立南風原高校で教え、現在は一線で活躍する若手も出演した。古典芸能の継承と後進育成に尽力してきた濱元が「現時点の集大成」を披露した。

 濱元は高校で洋楽を教えていたが、三線に引かれ、1975年に故金城武信師匠に弟子入りした。南風原高校では7年間、歌三線を指導。2012年から安冨祖流絃聲会会長を務める。
 発表会で濱元は「仲間節」「本調子仲風節」を独唱した。情けの大切さを歌う「仲間節」について「人生が込められている」と語る。新垣博史、上原洋子、屋良朝亮も独唱した。
 教え子の歌手伊禮俊一はポップスで沸かせ、汗水節愛唱会は濱元の三線に合わせて「汗水節」を歌った。濱元は「汗水節」を作詞した故仲本稔と同じ旧具志頭村の出身で、普及に取り組んでいる。
 組踊「二童敵討」(立方指導・金城清一)では濱元、大城貴幸、平良大、上原司が歌三線を担った。立方も同校出身者らが務め、しっかり演じた。各舞踊研究所も舞踊で花を添えた。