「アジア見据え展開を」 MICE施設の活用討論


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「MICEフォーラム 国際観光都市への挑戦」で活発な意見を交わす登壇者=16日、西原町のさわふじ未来ホール

 県によるMICE(展示会や国際商談会など)施設の建設地決定を受けた「MICEフォーラム 国際観光都市への挑戦」(主催・琉球新報社、東海岸地域サンライズ推進協議会)が16日、西原町のさわふじ未来ホールで開かれた。

国際展示会を主催するリードエグジビションジャパンの田中嘉一常務と県アジア経済戦略構想策定委員会の富川盛武会長が基調講演し、約400人の来場者が耳を傾けた。両氏を含め5人が登壇したシンポジウムでは、アジアを見据えた施設規模の在り方や地域活性化につなげる方策などについて積極的に討論した。
 田中常務は、MICEの中で展示会が最も経済効果が高いことを指摘し「集められる人の多さが、その施設の魅力を意味する」と説明。その上で「5万平方メートルの会場を2020年までに建設し、将来は10万平方メートルに増設する必要がある。(現計画の)2万平方メートルでは主催者が展示会を開催したいとはならない」と規模拡大の必要性を強調した。
 富川会長は新たな施設の規模を考える上で、中国を中心としたアジアの経済成長を踏まえる必要があることを指摘。「アジア経済の成長は沖縄にとって千載一遇のチャンスだ。施設の規模など、アジアを基準としたスピード感やスケール感を持って検討したい」と力を込めた。シンポジウムには両氏のほか、琉球大学の下地芳郎教授、与那原町の古堅國雄町長、西原町の上間明町長が登壇した。