【アルゼンチン】「革命の日」全国で祝賀 県系バンド演奏


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 5月25日、アルゼンチンの「5月革命の日」第205周年記念日が全国で盛大に祝われた。ブエノスアイレスでの祝賀行事は、市内南部パルケ・パトリシオス地区の「パトリシオス公園」で行われた。

露店では在亜沖縄県人連合会も日本料理を紹介した。沖縄系バンド「おじいちゃん・ボーイズ」も演奏を披露した。
 アルゼンチンは毎年「5月革命の日」を祝う。スペイン統治下にラプラタ副王領が独立するため、初の自治評議会が設立されたのがその由縁。
 首都南部地区と言えば、アルゼンチン世界文化遺産のタンゴが100年以上の歴史を持つ伝統的な下町。東京なら「浅草」にあたるパトリシオス地区は、今まで忘れられた地域で荒廃した雰囲気の地区だった。だが今世紀に入り、市政府は積極的にその再生に取り組み始めている。
 現在この地区では200ヘクタールのハイテク型産業クラスター形成計画が進んでおり、昨年12月は市政府自体がパトリシオス公園前の、環境配慮認定された最先端LEEDグリーンビルディングに移転した。地下鉄の新路線H線も現在延長工事中だ。
 「5月革命の日」記念式展は、このパトリシオス公園で幕開け。マウリーシオ・マクリ市長をはじめ、エルナン・ロンバルディ文化大臣、クラウディオ・アブルッフ人権及び複数文化省担当官、市会議員ら、各移民団体代表らが出席した。
 当日は首都圏の50以上の移民団体が、それぞれの文化、料理法、手工芸品などを披露、販売した。露店が80店以上も立ち並んだ。
 舞台ではアルゼンチン各地方のフォルクローレ・グループによる演舞や、ヨーロッパ系移民団体の芸能グループによるショーが披露された。日系移民を代表して、沖縄系の5人組ポップバンド「おじいちゃん・ボーイズ」も出演。お馴染みの「サヨナラ・ゲイシャ」や「ティントレーロス(クリーニング業者)達のロックソング」、日本の「サボテンの花」を演奏し、市民から拍手を浴びた。
(大城リカルド通信員)

各移民団体も集まったアルゼンチンの5月革命の日=5月25日、ブエノスアイレスの南部パルケ・パトリシオス地区の「パトリシオス公園」
アルゼンチンの5月革命の日で演奏を披露する「おじいちゃん・ボーイズ」=5月25日、ブエノスアイレスの南部パルケ・パトリシオス地区の「パトリシオス公園」