奏弥ちゃん支援広がる ハワイでがん闘病


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父の康平さん(前列右から2人目)に抱かれる宮城奏弥ちゃん、母の美幸さん(同3人目)に抱かれる弟の泰人ちゃんと家族を支援する絆エイサーのメンバーら=15日(現地時間)、米ハワイ州のカピオラニ公園(矢部久美子通信員撮影)

 沖縄県出身で米ハワイ州に住み、小児がん「神経芽腫」と闘いながらエイサーの稽古に励む宮城奏弥(そうや)ちゃん(4)へのハワイ在住の県系人らの支援の輪が広がっている。

抗がん剤治療を受けながら週1~2回、エイサーの稽古に通う中、仲間たちは「SOYA」の名前入り腕輪を特別に制作し皆で着用。奏弥ちゃんを応援する意思を示している。好きなエイサーが生きる力につながっている奏弥ちゃんは、9月には父・康平さん(35)=浦添市出身=と舞台公演で共演する。
 奏弥ちゃんは、父の康平さん、母・美幸さん(35)=那覇市出身、弟・泰人(ひろと)ちゃん(3)の一家でホノルル市に住む。康平さんが25歳の時にハワイ大へ留学したのをきっかけに沖縄からハワイに移住し美幸さんとの間に奏弥ちゃんが生まれた。
 2歳の時に「神経芽腫」の診断を受けた奏弥ちゃんは、放射線治療で左副腎の腫瘍を取り除いたが、ことし5月、同部位の再発と別の部位への転移が分かった。病院から再発時の生存率は20%とも伝えられた。
 所属する「絆エイサー」は9月に発足7周年記念公演などを予定している。7月の舞台では奏弥ちゃんの名前入り腕輪を着用し出演した。絆エイサーの代表で県系2世の玉城リサさん(27)は「小さな体で病気と闘いながらエイサーを続けている。私たちが元気をもらっている」と語る。
 9月の公演で親子共演する康平さんは「奏弥を皆さんが見守ってくれている。治療は始まったばかりだが、これからも頑張っていける」と感謝した。
(古堅一樹)