通訳ガイド、離島で不足 県が研修生を募集


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 増加する外国人客に対して、県内の通訳ガイドが不足している。特にクルーズ船の寄港回数が増加している石垣島や宮古島が深刻だ。石垣島へクルーズ船が寄港する際、本島から通訳ガイドを派遣せざるを得ない状況だという。

一方、沖縄特例通訳案内士の中国語資格を有するガイドの約8割が台湾出身者で、高齢化でガイド数が減少することが懸念されている。
 外国人客に対する有償通訳ガイドを育成するため、2013年度から沖縄特例通訳案内士育成研修が始まった。3月末現在、沖縄特例通訳案内士は199人。中国語が最多の109人、次いで英語63人、韓国語27人となっている。このうち八重山は中国語が1人、韓国語が2人、英語が3人。宮古島は英語のみの3人。八重山と宮古を合わせても県全体の4・5%にすぎない。
 今月から10月にかけて、中国アモイから宮古島の平良港にクルーズ船が初めて定期就航する。しかし、中国語通訳ガイドが足りず、那覇から派遣される通訳ガイドに頼る。
 現在、本年度の沖縄特例通訳案内士研修生を募集している。県文化観光スポーツ部観光政策課の我謝勝栄主査は「県内の台湾出身中国語通訳案内士が高齢化しており、ぜひ多くの若い地元の人に申し込んでほしい。先頭に立って沖縄観光を引っ張っていてほしい」と呼び掛けている。募集期間は25日まで。申し込み・問い合わせは(電話)098(856)3636。