【浦添】昨年9月に神森中学校の生徒ら9人が地域を歩いて作成した「勢理客の福祉安全マップ」に基づき、災害時に援助が必要な車いすの人や高齢者らと共に、マップを基に歩いて検証する防災講座(市中央公民館主催)が8月17、18の両日、市勢理客の森の子児童センターを拠点に行われる。
中学生が作成した福祉安全マップを基に夜間に検証するのは初めての試みとなる。
21日に市勢理客の森の子児童センターで行われた打ち合わせでは、寝たきりの人を避難する時に使う担架を「物干しざおとTシャツで製作してみよう」という提案や、車いすも「電動車いすと自走式の車いすと両方が必要」などの意見が上がった。
防災講座の講師で、阪神・淡路大震災を神戸で経験した沖国大特別研究員の稲垣暁(さとる)さんは「大半の災害は、公的機関が閉まっている夜間や早朝、休日などに発生している。夜間に避難経路を確認する試みは、意義が大きい。夜間に訓練をしていれば、昼間の対応が可能になる」と指摘した。
福祉安全マップの作成に関わった大城芽衣さん=神森中3年=は「実際に車いすを押して歩いてみたら、道が狭かったり坂道が多かったりと、不便だらけだった」と振り返り、歩く前に注意点を指摘することなどを提案した。
防災講座は17日に午後7時からマップを使っての地域探検を行い、18日は児童館でワークショップを行う。