1950年創業7社結集 異業種連携で社会貢献


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1950倶楽部委員会を結成した会長の上間優氏(左)と顧問の大嶺秀宣氏(右)=24日、那覇市の琉球物流

 沖縄戦から5年後の1950年に創業した県内7社がこのほど「1950倶楽部(くらぶ)委員会」を結成し、地域の清掃活動など社会貢献活動に取り組んでいる。

結成メンバーはりゅうせき、琉球海運、大同火災海上保険、沖縄食糧、屋部土建、琉球物流、光文堂コミュニケーションズで、創業から65年の歴史を持つ有力企業が並ぶ。創業年による異業種間の連携は珍しいといい、5年後に迎える70周年の節目に向けて今後の展開を練っている。
 3月結成の1950倶楽部の会長に上間優氏(大同火災海上保険社長)が就き、大嶺秀宣氏(琉球物流会長)と比嘉良雄氏(光文堂コミュニケーションズ会長)が顧問を務める。第1弾として7月12日に国道58号から波之上ビーチにかけて清掃し、7社社員計593人が参加した。
 沖縄の長期占領の方針を固めていった米国の政策として、沖縄の人の手による経済復興に向けて民間援助を強めていった時期が1950年前後だった。上間会長は「戦後の混乱期に起業し、日本復帰を経て、県民の支援のおかげでここまできた。共通した背景を持つ会社が連携し、引き続き地場の企業として頑張ることが大事だ」と語った。
 50年創業の企業は現在、県内に60社近くあるという。結成を呼び掛けた琉球物流の大嶺顧問は「70周年に向けて何かやろうじゃないかと提起した。力を合わせれば慈善事業や人材育成を大きくできる」と語り、今後の賛同企業の拡大に意欲を見せた。