石垣市、魅力発信へ新拠点 旧桟橋に市場計画


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実証実験で開店した「やいま石垣・さんばしマーケット」=7月20日、石垣市の石垣港旧桟橋

 【石垣】石垣市は石垣島の魅力を発信する新たな拠点として、島産の生鮮品や料理などを提供する店が軒を連ねる市場の開設を計画している。

場所は石垣港離島ターミナルに隣接する旧離島桟橋近くの敷地を軸に検討している。常設を視野に入れ、「やいま石垣・さんばしマーケット」の実証実験を重ね、3年後の整備を目指す。
 2013年の新石垣空港開港に伴い観光が好調で観光客数が順調に伸び続けている石垣島。石垣牛やマグロ、特産のパイナップルなどの品々も人気を集めている。一方で、現状の街中は島の食材や素材を購入できる場所が分かりにくいという課題がある。
 市商工振興課の担当者は「石垣は地元の食材や素材だけで、独自の調理やものづくりができる場所。それを手軽に分かりやすく知ることができる場所があれば、さらに魅力を高めることができる」と展望し、事業の意義を説明する。
 その拠点として、最も人が集まりやすい離島ターミナル周辺に注目。市などは実証実験の第1弾として7月20日に旧桟橋で開かれた石垣港みなとまつりに参加し、統一したブースで飲食店や果物店など5店を出店した。
 9月21~23日の連休には約20店を展開し、需要や課題などを調査するという。
 年度内には「石垣まちなか活性化協議会」を設立し、民間企業に事業への参加を促すほか、計画事業の組み立てなどを進める。
 担当者は「起業や新たな商品開発など商業の活性化にもつなげていきたい。観光の新たなエリアとなるだけでなく、市民にも島素材に触れる場所にしたい」と意気込んでいる。