いじめ防止「本気で」 うるま市10中学、取り組み発表


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自分の学校のいじめ防止の取り組みを話し合う生徒たち=7月31日、うるま市勝連のきむたかホール

 【うるま】第11回うるま市中学生フォーラムが7月31日、市勝連のきむたかホールで開かれた。市内10校から約150人の生徒が参加した。昨年に続き「いじめ防止」をテーマに各校で行った全校生徒アンケートやポスター作成など、特色ある取り組みを発表した。

寸劇で仲直りするための勇気ある行動の模範を示した学校もあった。
 彩橋中学校の生徒会は、学校でいじめを考えるための劇を校内で作って発表した事例を写真などで紹介。劇を作る中で気付いたこととして「いじめる側といじめられる側のほかに『見ている人』がいて、『見ている人』の方がいじめに関わる集団の大半だ」と話した。
 一方、フォーラムで紹介された各校のアンケートでは、いじめを「した・見た・された」という生徒が1~3割存在した。「(いじめを)止めるのは(逆にいじめの)ターゲットになりそう」などの声も生徒から多く上がっていることが指摘された。
 具志川東中の新垣希莉里さん(14)=3年=は「(アンケートで)意外に自分たちが思っていたより、『相談できる』と答えた人が少なかった」と気付いたことを語った。池原実嬉乃さん(14)=同=は「フォーラムがなければ、いじめの対策を考える機会がないと思う。いじめの起きない雰囲気づくりを友達とやったり、自分からしていったりしたい」と語った。
 市教委の嘉手苅弘美指導部長は「いじめを許さないという本気度を生徒会がどのように見せるか」を課題として、アンケートを継続し実態把握することや、アピール行動やポスターがマンネリ化しないように工夫するよう講評した。