【糸満】糸満市の南部家畜市場で7日、琉球大学の砂川勝徳教授による講演会「沖縄における収益性の高い大型ヤギの多頭飼育技術の確立を目指して」が開かれた。砂川教授は「県内のヤギ肉の消費量は年々増えている。肉用ヤギの改良と増産が必要だ」と指摘し、収益性の高い大型ヤギの改良技術や病気を防ぐ飼育方法を解説した。
県内で肉用ヤギの増産と普及を目指すJAおきなわ山羊生産振興協議会(仲里政和会長)の主催。講演会には県内各地のヤギ生産農家らが参加した。
砂川教授は「これまでの沖縄のヤギは細身で肉生産性が低い。肉生産量を上げるには、南アフリカ原産のボーア種と大型雑種ヤギを交配したボーア種交雑ヤギの生育が効果的だ。収益性が高まる」と語った。
飼育環境については「高温多湿な沖縄では寄生虫病がヤギ生産の大きな問題だ」と指摘し、「寄生虫の卵を含むふんをヤギがなめないように、飼育舎をすのこ高床方式にする必要がある」と説明。ヤギの飼料としては、長期間の保存が可能な乾草の給与を呼び掛けた。