名護市二見以北 悲願の給油所着工 住民の熱意実る


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工事の安全を祈願して地鎮之儀(くわ入れ)を行う関係者ら=7月31日、名護市瀬嵩JA沖縄久志支店

 【名護】JAおきなわSSの久志セルフSS新築工事安全祈願祭が7月31日、JA沖縄久志支店の敷地内(名護市瀬嵩)で執り行われた。久志地域の二見以北には給油所がなく、この地域の給油所の設置が十数年来の悲願だった。

 久志支部区長会(比嘉徳幸会長)や二見以北地域振興会(宜寿次聡会長)らを中心に給油所設立準備委員会を立ち上げ、地域住民の請願署名を添えてことしの4月にJAおきなわSSへ陳情した。
 その結果、同社としては全県下34のSS(サービスステーション)のうち、10店舗目のセルフSSとして、さらにコンパクトなセルフ店を開設することとなり、この日の起工式を迎えた。
 久志地域の農業委員を務めたこともあるJA沖縄経営管理委員青壮年部の山城悟部長(52)は「この地域は“エネルギー難民”と言われ、営農面や住民生活にも支障を来していた。地域住民の熱意で給油所オープンに向けた第一歩が踏み出せた」とあいさつした。
 区長会をまとめ陳情などを行った比嘉会長(58)は「長年の悲願が実を結び感無量」と語った。
 天仁屋地区で農業を営み、今回の給油所設立準備委員の1人でもある我如古進さん(52)は「農家は農業機械や作業用車両など複数台所有している。現在は給油するのに東村や名護(市街地)まで出掛けている。今後は時間的・経済的ロスが軽減されるのではないか」と期待した。
 久志セルフSSのオープンはことし11月初旬の予定。
(嶺井政康通信員)