【北京共同】中国人民銀行(中央銀行)は11日、人民元の対ドル相場の基準値を算定する方法を変更し、この日の基準値を前日と比べて2%近く元安に設定した。事実上の元切り下げとなる。
中国は、米国などの批判により2005年に元切り上げを実施し、徐々に元高に誘導した。元切り下げに踏み切ったのは、最近の中国経済の減速懸念を背景に、輸出を振興する狙いがあるとみられる。
人民銀は「元の実質実効レートは各種の通貨に対して強くなっており、市場の期待と懸け離れている」として、現在のレートが元高に寄り過ぎているとの認識を示した。
(共同通信)