あすから香港フードエキスポ ハブ活用、県がブース


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2013年の香港フードエキスポ。県と全日本空輸(ANA)とヤマト運輸が共同でブースを出展した

 県は13~15日に香港で開催される香港最大の国際見本市「香港フードエキスポ2015」でANACargoとヤマト運輸と共同の沖縄国際物流ハブのブースを設ける。3者共同のブースは2年ぶり。翁長雄志知事も14日に視察する。

 2年前のブースには、県内事業者10社が参加。ことしは沖縄以外に北海道、青森、宮城、大阪、広島、福岡、熊本、宮崎、鹿児島から食品事業者16社が参加する。海ブドウやパイナップルなどの県産品だけでなくウニやタコ、ゴボウなど日本全国の農林水産物を展示する予定だ。
 県は本年度、一括交付金を活用した全国特産品流通拠点化推進事業を打ち出し、沖縄貨物ハブを活用して全国の農林水産物や食品を沖縄に集め、アジア向けの流通輸出拠点として位置付ける。
 政府も、国の成長戦略の柱に農林水産物の輸出を位置付けている。農水省は、14年10月からANA、ヤマト、イオン、全国農協食品と連携し、沖縄貨物ハブを活用した日本産品の海外販路拡大の取り組みを進めてきた。今回の香港フードエキスポを皮切りに、イオン香港が日本産品のウェブサイトを開設。鮮度を保った状態で日本産品を香港の消費者に届ける。これまでもヤフー香港などのインターネットサイトなどから注文できたが、官民一体で進めてきた新たなサイトが開設されることで、さらなる日本産品の販路拡大が期待できそうだ。
 農水省の担当者は「沖縄貨物ハブを活用して収穫したばかりのコメを新米のまま香港に届けることができる。鮮度を保って販路拡大につなげる取り組みが農業者の支援につながる」と意気込む。
 農林水産省によると、2015年上半期(1~6月)の農林水産物の輸出額は前年同期比24・9%増の3547億円となり、伸び率、金額ともに上半期の統計を取り始めた05年以降の最高を記録した。
(阪口彩子)