観光の質向上へ提言 OCVB、ワーキング委新設


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 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、平良朝敬会長)は31日、観光業界の課題などを提言する「OCVBワーキング委員会」を新設した。

同日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで第1回合同会議が開かれ、委員から「バス運転手やガイドが足りない」「急激なインバウンド(外国人客)の増加で、対応が追い付いていない」など沖縄の観光業の課題が指摘された。
 ワーキング委員会は、旅行会社や宿泊施設、運輸関係など九つの委員会で成り立つ。各委員会の委員長で構成する「推進委員会」が意見を集約し、県やOCVBなどに沖縄の観光の課題について提言する。2015年度内にも観光振興の施策提案をまとめる。
 第1回会議で各委員が、それぞれの業界の課題や解決策について活発な議論を交わした。バスや運転手不足などが問題視されている運輸委員会では「修学旅行が集中する10~12月は、バスも運転手もガイドも足りない。しかし、年間稼働率で見るとそこまで高くない」とオフシーズンとの落差が大きいと訴えた。
 旅行会社委員会からは「観光バスやホテルの予約状況などの情報を共有する体制を整備してもらいたい」と要望が出た。
 一方、宿泊施設委員会は「県内観光施設への就職希望は多い。しかし賃金があまりに低いため、敬遠してしまう人もいる。全体的な賃金の底上げが重要だ」との指摘があった。

沖縄の観光の課題について議論を交わす委員ら=31日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター