きび○豚の成分分析 販拡へ科学で裏付け


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 ブランド豚「きび〇(まる)豚」を生産、販売する福まる農場(南城市、崎原多順社長)は、琉球大学と連携し「きび〇豚」の成分分析に取り組む。科学的根拠を基にした販売戦略を練り、ブランド豚のさらなる販路拡大を図る。

飼料分析を合わせて実施することで、肉質改良が図られ品質向上も見込めるという。琉球銀行と琉大が昨年8月締結した産学連携協定を通じて、実現に至った。
 同社が生産する「きび〇豚」は、サトウキビの糖蜜と紅イモ、県産薬草などを独自でブレンドした飼料を与えて肥育している。きめ細かく柔らかい肉質で、まろやかで甘い食味が特徴。
 国内外からバイヤーが集まる商談会に積極的に参加し、レストランなどを中心に需要が増加。部位によっては予約待ちの状態が続いているという。増産体制を整備しようとことし4月、新たな豚舎、加工施設を整備した。現在の約6倍、年間3千頭の出荷が可能になりさらなる販路拡大に挑んでいる。
 福まる農場は今月から琉大と連携し、うまみ成分と言われるアミノ酸や脂肪酸などの成分分析を開始する。科学的な根拠に基づいた販売戦略を展開する。
 3日、琉球新報社を訪れた福まる農場の上里進専務は「『おいしい』理由が分かることで、今後の普及増加につなげることができる」と笑顔で話した。