【宜野座】宜野座の子どもたちが阪神甲子園球場(兵庫県)で夢の舞台に立った―。8月29日、プロ野球阪神タイガース対東京ヤクルトスワローズの試合前、少年野球チーム「松田クラブ」の選手が始球式をした。
その後、子どもたちは各守備位置で阪神の選手を「スタメンキッズ」として出迎えた。選手は子どもたちにサインボールを手渡し「頑張って」と激励し、忘れられない夏休みの思い出をつくった。
阪神タイガースは2003年から宜野座村で春季キャンプをしている。松田クラブは5月に村内4チームが出場する「宜野座村少年野球ドリーム大会」で優勝し、今回のチャンスを手にした。子どもたちの始球式招待などは今回が初めての取り組みだ。
投手の大城稜雅君(6年)は慣れない硬式球を使ったため、制球を高めに外したというが「直球で真ん中を狙っていた。気持ちよかった」と話した。
大城君の球を受けた捕手の大保飛翔(つばさ)君(6年)は「(捕りにくい)ショートバウンドの球が来たらどうしようかと思っていた」と振り返った。バックスクリーンに自分たちの姿が映った時が一番うれしかったと笑顔で話した。
二塁手の山城吏功(りく)君(6年)は観客の声援の中、阪神の上本博紀二塁手に「これから頑張って」と声を掛けられたのが思い出だ。
宜野座村の當眞淳村長は人材育成の観点で球団側に昨年11月から協力を持ち掛けていた。松田クラブの子どもたちの姿に「涙が出そうだった」と感激した。