シークヮーサーの皮「排尿障害を改善」 製品化を計画


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シークヮーサーに排尿障害の改善効果があることを発見した琉大の照屋俊明教授(前列左)と沖縄リサーチセンターの禹済泰社長(同右)ら=11日、琉大

 沖縄リサーチセンター(うるま市、禹済泰(うぜて)社長)は、琉球大学教育学部の照屋俊明准教授(理学博士)らとともに、シークヮーサーの皮に含まれる成分・ノビレチンに排尿障害の改善効果があることを発見した。

新しい健康食品の制度として4月に始まった「機能性表示食品」の認定を目指し、2年後の製品化を計画している。
 照屋准教授らの研究では、ノビレチンは、ぼうこう内圧を上昇させ、排尿回数の減少、排尿間隔の延長効果があることが分かった。前立腺肥大や過活動ぼうこうによる排尿障害を解消する可能性があるという。禹社長は「排尿障害によって引き起こされる睡眠不足などを改善させることができる」と話す。
 照屋准教授らは、これまでもノビレチンにメラニン抑制効果やがん細胞の成長と転移を抑える効果があることを立証してきた。照屋准教授は「沖縄の素材で沖縄のために何かできないか研究してきた。応用先をいろいろ考えたい」と意気込む。今後は、カプセルや粉末タブレットの試作品を作り製品化を目指す。県産シークヮーサーの搾りかすを利用し、付加価値を高めることで、新たな市場の開拓を狙う。
 今回の研究は、県の「ライフスタイルイノベーション推進創出事業」を活用した。