郷愁や愛、歌に込め 全島とぅばらーま 石垣さん優勝


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優勝した石垣文男さん=12日、浦添市のてだこホール

 【浦添】第18回全島とぅばらーま大会(在沖八重山郷友会連合会主催、琉球新報社共催)が12日、浦添市のてだこホールで開催された。8月の予選を通過した18人が出場。郷愁、家族愛、平和への祈りなどさまざまな思いを歌詞に込め、とぅばらーまを歌い上げた。石垣市出身・那覇市在住の石垣文男さんが優勝した。

 8年ぶりに出場した石垣さんは「緊張してちゃんと歌えるか心配だったが、優勝できて感激している。レベルが高い八重山の大会にも挑戦したい」と喜びを語った。
 とぅばらーまをより身近に感じてもらおうと、今大会は観客の中から選ばれた審査員が決める同連合会会長賞を新設した。与那国町出身の前粟蔵秀夫さんが受賞した。
 とぅばらーま文化を次代に継承するため、今大会から小中学生もアトラクションに出演した。歌ったのは新城まやさん(寄宮中3年)、玉城万夕(まゆ)さん(糸満小6年)、山城美帆さん(糸満中1年)。山城さんは亡くなった妹を思い、歌を天に「届(とぅどぅ)かし給(たぼ)り」と歌った。玉城さんは高音も滑らかに歌い上げ、観客を驚かせた。
 過去の優勝者4人と“本場”八重山のとぅばらーま大会の2006年度優勝者・嘉良賢治さんがゲスト出演した。
 優勝以外の入賞者は次の通り。(敬称略)
 2位 平良洋子(八重瀬町)、3位 前粟蔵秀夫、努力賞 真栄里悟(竹富町)、奨励賞 石井明子(石垣市)